063

極私的トレーニング
2014.06.16

メダリストの体のケアは
何事も先手必勝が鉄則(後編)

世界トップレベルのスイマーであり、メディアへの登場も多い入江陵介選手と立石諒選手。ロンドンオリンピックでともにメダル奪取の活躍が印象に残るふたりは、実は高校時代からお互いを知る同級生。プライベートでも親交の深い間柄なのである。20代半ばを迎え、ともにこれまで以上に体調管理の重要性を感じているというが、果たして、どんなカラダにいいことを行っているのだろうか?

 

 

マッサージは疲労の蓄積前に。

 

立石諒(以下、立石) 学生の頃は自分からマッサージや整体に行ったことがなかったけど、最近は週一ペースで通わないと体が動かなくなってきた。年齢による体の変化を感じるね。故障も多くなったし。
入江陵介(以下、入江) やっぱり年齢を重ねると疲れやすくもなるので、故障する前にケアすることが大切だと思う。最近は、めっちゃ疲れてからよりも、ある程度疲れてきたなって時にマッサージなどに行くようにしてるし。
立石 万が一体調を壊してしまっても、僕たちはドーピング検査があるので、限られた薬しか飲めないんだよね。だから、とにかく風邪をひかないことが重要。ちょっとでも体が重いと感じた時は、休みをとったり、無理をしないようにって心掛けてるよ。

 

 

 

海外では加湿と休憩が大切。

 

入江 僕は結構のどが弱くて、乾燥が苦手なんだよね。特に海外は乾燥しやすい場所も多いので、ホテルの部屋に加湿器を置くなど、湿度には気を使ってる。日本にいる時も日常生活ではずっとマスクをしてるし。食堂でも食べる直前までマスクを外さないからね。
立石 僕は逆に海外に行っても何も気にしないようにしてる。できるだけ自然に、いつも通り睡眠をとったり、昼寝をしたりして、日本と同じように行動するのがいいのかなって。海外で気をつけていることがあるとしたら、睡眠時間をいつもより長めにとったり、多めに休憩を入れることくらい。年齢もあるので、今後はもう少しちゃんとケアしてあげる必要が出てくるのかもしれないけどね。

 

トップアスリートのふたりが日頃から行っているカラダにいいことは、意外にもさほど特別なことではない。ヨーグルトやフルーツの摂取、長風呂やマッサージ、十分な睡眠や加湿など、いずれも体調管理に関して一般的にもよく知られていることばかり。いかに基本に忠実であることが大切なのかを、ふたりのこれまでの活躍から痛感した。

写真/鈴木慎平 文章/石川博也

入江陵介
いりえりょうすけ
1990年大阪府生まれ。4歳から水泳をはじめ、中学生の時に背泳ぎに転向。ロンドンオリンピックでは男子200m背泳ぎの銀メダルをはじめ、銀メダル2つ、銅メダル1つを獲得。4月の競泳日本選手権では200m背泳ぎで8連覇を達成。100mでも2年ぶり3度目の優勝を果たした。
所属:イトマン東進

 


立石諒
たていしりょう
1989年神奈川県生まれ。2010年の日本選手権で男子平泳ぎ50m、100m、200mのすべてに優勝。ロンドンオリンピックでは200m平泳ぎで憧れだった北島康介選手とデッドヒートを繰り広げ、わずか0.06秒差で交わして銅メダルに輝く。4月の競泳日本選手権は200mで第2位に。
所属:ミキハウス

PAGE TOP